第52回

放送技術部門

受賞者

伊藤正史(フジテレビジョン)

業績

ISDB方式の現行テレビ放送を対象としたアドレッサブルTV技術とその偽情報対策技術の開発

業績内容

テレビ放送にネットを連携させて、番組の一部を配信映像へ差し替え、視聴者ごとに最適化された広告や番組内容を提供できるアドレッサブルTV技術を開発した。その際、ネット伝送される映像には制作者や考査等の来歴情報を付与し、その真正性を担保できる仕組みも実用化した。これらにより、一斉同報性や信頼性といった放送の価値に、個別最適や効果計測といった新たな価値を加え、現行テレビ放送が持つ可能性を大きく広げた。

選考理由

アドレッサブルTVは、現行の地デジ(ISDB-T)のハイブリッドキャスト上にターゲティングCM、番組内容の個別最適化(地域差し替えなど)および、実数計測機能を追加したものである。さらに来歴情報技術を動画広告に応用する着想により、ネット側から取得するCMも含め、その真正性を暗号技術で担保できる仕組みも併せて開発した。本方式は、欧州、米国が既に規格化しているターゲティング広告手法より優れた先進的方式である。

受賞のことば

放送を取り巻く環境が大きく変化する中、本技術は現行テレビ放送にアドレッサブルTVという革新的価値を加えるとともに、ネット連携にあたって発信者情報の真正性を確保し、安心してメディアに触れられる世界を放送が牽引することを目指したものです。これを実現できたのは、日本の放送方式に先見性をもってデータ放送やハイブリッドキャストという放送通信連携の礎を築いて下さっていた諸先輩方のおかげです。関係者の皆様に深く感謝申し上げ、この礎の上についに花が咲いたことをご報告して、放送の価値を次の時代へと紡いで参ります。

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