第47回

放送文化部門

受賞者

「FACES」プロジェクト (NHK)

業績

世界共通の問題であるいじめについて世界の公共メディアに共同制作を呼びかけ、国際プロジェクトを展開

選考理由

「FACES How I survived be ingbullied」(邦題:FACES いじめをこえて)はNHKと海外11の放送機関が連携し、いじめ経験者が自分らしく生きられるようになったきっかけを語る2分の動画を、放送やウェブで配信する国際共同プロジェクト。動画を2本制作・提供すれば、他局制作番組も無料で利用できるコンテンツ交換方式が白眉である。人種差別やジェンダーなど社会の分断や対立の根幹にある禍根と同様、いじめも各国で深刻な社会問題となっている。社会がいじめを自分たちの問題として認識し、解決の糸口を考えるために放送は何ができるかを考えさせられる。

受賞の言葉

2017年に始まった「FACES」プロジェクト。今では世界の12の公共メディアが加わり、57本に上る証言を共有するものとなりました。今回の受賞は取材を受けてくださった皆様に捧げたいと思います。「自分の経験が少しでも誰かのためになれば」と、いじめを受け、そこから立ち上がっていく様を絞り出すようにして語ってくださった出演者たち。その思いの強さにむしろ制作者自身が励まされています。いじめに苦しむ人々のため、このプロジェクトは何ができるのか。これからも問い続けていきます。
NHK 山中賢一

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