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コワモテ俳優・河内大和、愛妻に捧げたパンの耳ケーキ|『ニノなのに×VIVANT』
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【第50回】『ニノなのに×日曜劇場VIVANT☆二宮和也&堺雅人&M!LK☆ギャップ検証SP!』(TBSテレビ・2026年7月19日 21時00分~)

今夏最大の話題作『VIVANT』が、いよいよ来週スタートする。前作では、番宣どころか前情報さえほとんど明かされず、それ自体が大きな話題となった。今回は一転し、主演の堺雅人はもちろん、ほかの出演者たちも積極的に番宣番組へ出演している。
今回の『ニノなのに×日曜劇場VIVANT☆二宮和也&堺雅人&M!LK☆ギャップ検証SP!』も、そんな番宣番組のひとつだ。スタジオには、堺雅人、濱田岳、富栄ドラム、竜星涼、そして、『ニノなのに』のMCでもある二宮和也が顔を揃えた。通常は水曜21時に放送される『ニノなのに』だが、この日は日曜劇場の枠に“出張”し、来週から始まる『VIVANT』への期待を高める役割を担っていた。
2時間の番組は三部構成。1000円生活の世代比較企画と、M!LKによる二宮へのサプライズ企画、そして、ものまね芸人たちが今作の名場面を勝手に予想する企画。なかでも、最も印象に残ったのが、「1000円だけで3日間生活する」世代比較企画だった。
これは番組の人気企画で、いつもは、“令和の若者はどう生活するか”を検証するのだが、今回は昭和世代とZ世代による検証ということで、昭和世代の代表が『VIVANT』でバルカ共和国の外務大臣・ワニズを演じた河内大和、そして、Z世代がSTARTO ENTERTAINMENTのジュニアグループB&ZAIの稲葉通陽。
番組では、宵越しの金は持たない昭和世代と、マネーリテラシーがしっかりしているZ世代という対比が描かれた。
この手の企画でよくあるのは勝敗を決めるものだが、この企画で感心したのは、どちらが勝った負けたではなく、同じ3日間を1000円で過ごすという条件のもとで、それぞれがどんな知恵を働かせ、どう過ごすのか、その違いを楽しむところ。世代間の違いをあおり、いたずらに対立構造にしないところに、令和のバラエティらしさを感じた。比較はしても対決にはしない。その姿勢がとても心地よかった。
とりわけ収穫だったのは、河内大和という俳優の素顔を知ることができたこと。前作『VIVANT』で強烈な存在感を放っていた河内。意外にも、あれがテレビドラマ初出演だったという。長年、舞台を中心に活動してきた実力派俳優は、その一作で一躍全国区の存在となった。さらに、二宮主演の映画『8番出口』での「歩く男」を演じ、感情を極限まで抑えた不気味な演技が評価され、47歳にして日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞したのは記憶に新しいところ。
そんな河内の人柄がよく表れていたのが、検証期間中に迎えた妻の誕生日だった。「ケーキを作って祝いたい」と、限られた予算の中、自転車で走り回り、1袋20円のパンの耳と4個入り255円の卵をゲット。朝から口にしたのはトマト1個のみ。長距離を自転車で走り続け、「喋る筋力(気力?)もなくなった」と言いながら、それでも頑張る理由を語り始めた。
河内が口にしたのは、「ひとえに『VIVANT』への恩返しでございます」だった。
「『VIVANT』のおかげで僕を知っていただく方が劇的に増えて、僕の生活に新しい光が差し込んだ。僕は初めてモンゴル行って、撮影日まで何もすることなくて、とにかく緊張がずっと続いている中で、堺さんに連絡したら、すごい忙しいのにわざわざ時間作って会ってくださったんです。それで堺さんが『河内さんなら大丈夫だよ』って言ってくれてね、嬉しかったですね。今思うとなんか泣けてきちゃう」と、感極まって涙ぐむ姿に、同じく昭和世代としては心を動かされた。そんなふうに義理人情に厚いのが、昭和世代のいいところではないか、と思ったり……。
下積み時代を支えてくれた、妻に捧げる“パンの耳特製ケーキ”の仕上がりも上々。「本当は一緒に祝いたい」「半分こしたい」と言いながらも、そのケーキの写真をメールで送る河内。妻からの返信は「今が一番幸せです」だったと言いながら、再び、目を潤ませる。「妻が幸せでいてくれるのが一番じゃないですか」と。
もっとも、そこまではよかったのだが、あと1日を残して残金は28円。どうするのかと思ったら、3日目の昼食はテレビの収録があり、楽屋に置かれた弁当とお茶を堪能。「あ、それ食べるのアリなんだ」とちょっとモヤモヤしたが。
一方、最初は料理もできず、レタスを丸かじりしていた稲葉が、最終日にはハンバーグを作るまでに成長。その姿も実に微笑ましかった。二人が最後に「挑戦することの大切さ」を口にしたのも、この企画らしい後味の良さだった。
コワモテの河内が心優しい愛妻家であることがバレて、役柄に影響が出なければよいが……。もっとも、そのギャップも含めて河内大和という俳優の魅力ではある。そんな素顔を知った今、来週から始まる『VIVANT』がますます待ち遠しくなった。
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プロフィール

桧山珠美(ひやま たまみ)
HBF MAGAZINEでは、気になるテレビ番組を独自の視点で読み解く連載『日日是てれび日和』を執筆中。
編集プロダクション、出版社勤務を経て、フリーライターに。
新聞、週刊誌、WEBなどにテレビコラムを執筆。
日刊ゲンダイ「桧山珠美 あれもこれも言わせて」、読売新聞夕刊「エンタ月評」など。
“HBF CROSS”は、メディアに関わる人も、支える人も、楽しむ人も訪れる場所。放送や配信の現場、制作者のまなざし、未来のメディア文化へのヒントまで──コラム、インタビュー、レポートを通じて、さまざまな視点からメディアの「今」と「これから」に向き合います。
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