第48回

ドキュメンタリー部門

奨励賞

受賞者

山陰中央テレビジョン放送

作品名

第30回FNSドキュメンタリー大賞  命の選択 ~ALSとの闘い~

概要

ALS(筋萎縮性側索硬化症)は、全身の筋力が衰え、多くの患者が2年から5年で死亡する原因不明の難病。全国で約1万人、島根・鳥取両県でも約150人が患っている。京都市のALS患者への嘱託殺人事件を契機に、病と闘う3人の患者を中心に取材。病状が進行する恐怖と向き合いながら家族と共に「命の選択」に揺れる姿を追った。人工呼吸器を装着し17年になる患者は、笑顔の家族に囲まれながらも「お金を払って尊厳死ができるなら…」とも語る。希望、葛藤…厳しい選択を目の前にしたALS患者が声を振り絞り、また声なき声で、コロナ禍の世の中に伝えたメッセージに迫った。

選考理由

ALS患者が、それぞれの思いや苦しみを語る。患者は、呼吸器を装着する時に重要な決断を迫られる。いったん装着すれば、自分の意志を外に出せなくなる「閉じ込め症候群」になる怖れもあるのだという。「尊厳生」とは何か、ということを考えさせられる、極めて重い番組である。

受賞の言葉

ALSという難病を患い、感染症への感染は死に直結しかねない状況にも関わらず取材に応じていただいた患者・家族の皆様への感謝の気持ちでいっぱいです。生と死を常に感じざるを得ない中で、コロナ禍の今をどう生きているのか?「家族と一緒にいたい」と生きる選択をしたにも関わらず、コロナ禍で生きる意味さえ奪われた状況をどう考えているのか? 声を出せない、動くことができない患者の思いをテレビはどう伝えられるのか・・・思いを巡らせながら取材しました。新型コロナ感染症のワクチンや治療薬は徐々に開発され、対処できつつある病気になってきています。こうした番組がALSを含む難病の治療薬の開発につながり「治る病気」になることを願います。
山陰中央テレビジョン放送 藤谷裕介

スタッフ

プロデューサー 岡本敦
ディレクター 藤谷裕介
構成 関盛秀(フリー)
撮影・編集 野田貴(フリー)
ナレーション 鈴木渢(青二プロダクション)

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