第48回

ドキュメンタリー部門

奨励賞

受賞者

南海放送

作品名

瀬戸内海がゴミ箱になる日

概要

穏やかで美しく豊かな瀬戸内海。しかし、私たちには見えてなかったもう一つの顔がある。岩田功次さんは海からしか見えない入江にプラスチックゴミが溜まり続けることに注目。これまで500か所以上のゴミスポットを発見した。ただゴミスポットには、船でしかたどり着けない。何十年もかけ層となったプラスチックゴミの山、その運搬は風や波の影響もあり命がけだ。海洋ゴミの受け入れや処分方法は自治体任せで対応はまちまちで、苦労して拾っても、受け入れてもらえない場合もある。そんなプラスチックによる海洋汚染の深刻な現実を取材した。

選考理由

プラゴミが海洋を汚染していると聞くが、この映像を見たら誰もが驚くだろう。当番組は、信じられない現実を可視化した。瀬戸内海の美しい海岸に流れ着いたゴミの量を見たら、誰もが人類の行く末に絶望的な気持ちになることだろう。しかし、行政も追いつけない現実の中、たった一人でゴミを拾い続ける人物の存在が、微かな希望を抱かせる。

受賞の言葉

プラスチックゴミは400年以上経っても分解されないと言われています。余りにも長く、自然に還るという想像もできないほどです。誰かが拾わなければ減る事はないのです。そんな途方もない海洋ゴミの現状に真っ向から立ち向かう岩田さん。ご覧になった方は、その活動をどのように捉え感じるでしょう。賛否両論はあると思いますが、それは当然のことで、活動が美談にされるのを岩田さんも望んでいません。岩田さんが望むことはただ一つ、「ゴミを後世に残してはいけない」。その言葉が取材中、印象に残りました。その言葉を胸に、瀬戸内海の実態を伝え、多くの人により関心を持ってもらえるよう、これからも取材を続けたいと思います。
RNB コーポレーション 山本貴洋

スタッフ

撮影・ディレクター 山本貴洋(RNB コーポレーション)
プロデューサー 伊東英朗(RNB コーポレーション)
ナレーション 永野彰子
出演 岩田功次

ドキュメンタリー部門のその他の受賞

このプロジェクトに関連した記事を見る


Warning: foreach() argument must be of type array|object, bool given in /home/xb894950/hbf.or.jp/public_html/wp-content/themes/theme/single-gallery.php on line 147

過去の受賞履歴

過去5年の受賞記録はこちら

受賞ギャラリー

過去の全受賞記録はこちら

過去の受賞データベース

放送文化基金賞の関連記事

放送文化基金賞の関連記事です。
表彰式やそのレポート記事などをお届けします。

私たちについて

詳しく見る

財団情報

詳しく見る