第49回
ラジオ部門
最優秀賞
受賞者
FM TANABE
作品名
講談風大河ラジオドラマ「弁慶記」
概要
今から約850年前、紀州田辺に鬼子が生まれた。名前は武蔵坊弁慶。
呪われた生を世に受けた弁慶は、京の都で牛若と名乗る少年に出会い、彼の旅に同行することで、平家との戦に巻き込まれていく。
牛若から名前を変えた源義経、ライバルの平教経、仲間の伊勢三郎、父親の熊野別当湛増、浄土宗の開祖法然、歌人西行…
逆境に耐えながらも力強く生きる人々との出会いは、武蔵坊弁慶の人生に少しずつ彩りを与えていった。
富士川・宇治川・一ノ谷・屋島・壇ノ浦・衣川…弁慶は戦と別れを重ねながら、末法の世に生まれた意味を見出していく。
選考理由
講談という古典的な手法が、マンネリズムに陥りかけているラジオドラマに、全く新しい可能性を呼び込んで、ラジオのエンターテインメントを蘇らせた。
脚本家や演者が、生き生きとした描写力のある日本語を操り、しかも知的な興奮も誘い出し、さらに、地方の聴取者を巻き込んで、温かで分厚い日本語表現を実現させ、長いドラマを飽きさせずに完成させた。
しかも、小さな小さなコミュニティFM放送局だったことも驚きだった。
受賞の言葉
和歌山県田辺市は、源義経に仕えた武蔵坊弁慶の出生の地と伝わっています。このラジオドラマは、コロナ禍に苦しむ地域社会の皆さんに、地元の偉人である弁慶さんの雄姿をお届けし、前向きに日々を過ごすきっかけとしていただくことを目的に、社員4名による「弁慶記制作実行委員会」にて企画されました。
制作にあたっては、語りの伝統芸能である講談のお力をいただきました。脚本への深い理解と洞察を持って演じてくださったメインキャストの皆様、お祭りに参加するような明るさでセリフを読んでくださった地域出演者の皆様が、ドラマに生き生きとした魅力を与えてくださいました。
「弁慶記」をお聞きいただき、応援してくださった皆様に心から感謝申し上げます。
FM TANABE 大﨑健志
スタッフ
企画・脚本・演出・編集 大﨑健志
企画・編集 生田奈穂、濱田由希子、洞周作
脚本協力 ピンク地底人3号(ももちの世界)
音楽 岡田太郎
タイトル題字 南方伶文
音楽協力 古野雅之、田辺シティブラス、紀南交響楽団、明洋中学校吹奏楽部
企画・制作 「弁慶記」制作実行委員会
出演 山本大樹(大沢事務所)、コロ(COROBUCHICA.)、荻野祐輔(HighEndz)、玉田玉山、田辺市及び周辺地域にお住まいの皆様 ほか
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