第48回
ラジオ部門
最優秀賞
受賞者
NHK
作品名
FMシアター 手を振る仕事
概要
小さい頃から車掌になりたいという夢があった佐藤。今は駅の隣にあるアパートの一室で、電車の乗客に向かって笑顔で手を振るという仕事をしている。毎日手を振るだけの仕事。手を振っても振り返してくれる人なんてほとんどいない。鉄道会社のPR活動の一環ではあるが、社内いじめや病気で体調不良になった社員達が携わっている業務だ。
自分が必要とされている人間なのか戸惑い悩む佐藤は、彼と同じく夢のために上京して来た由美という女の子と知り合い、励まされる。そして不貞腐れがちな彼は変わるのだが……。「第49回創作ラジオドラマ大賞」受賞脚本のオーディオドラマ化。
選考理由
現代の若者の、仕事をめぐる漠然とした不安を掬い上げている。効率や利益を求める資本主義的な労働が限界まで見えてきていて、しかし次のビジョンがまだ見えてこない。働く若者たちは今、漠然とした不満をかんじながら、確固とした理念を持てないでいる。あいまいな雰囲気の中での時代の気分をドラマで形象化した。劇作としての瑕瑾はあるものの、作者のより深い探求、成熟した思索が極めて期待される。
受賞の言葉
ほのかな希望を灯すようなドラマを作りたいと思っていました。そんな時に出会ったのが足立聡さんのこの脚本です。
手を振ることで知り合った若い二人。それぞれの夢は叶い難く、一人は別の夢に向かうと決め、もう一人は同じ夢を追い続けると決める。出会いと別れと、再スタートの物語です。番組化するなら絶対に私の手で!と強く願う程自分にとって大切な物語でした。この二人しかあり得ないと思うくらい、役にぴったりだった青木柚さん、中田青渚さん、そして周りを支えて下さった共演の皆さん、ありがとうございます。そして、いつも音楽、音声、音響効果に助けられていますが、今回も力を借りました。
素晴らしい賞を頂き大変光栄です。
NHK 木村明広
スタッフ
作 足立聡
音楽 日高哲英
制作統括 藤井靖
演出 木村明広
技術 野原恒典
音響効果 林幸夫
出演 青木柚、中田青渚、吉見一豊、野田慈伸、井上小百合、冠野智美、津木晃子、畑山菜摘
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