放送文化基金賞
伊藤沙莉さん「『虎に翼』は生涯の財産」―第51回放送文化基金賞 贈呈式、登壇者のスピーチをプレイバック!

第51回放送文化基金賞の贈呈式が7月9日に都内で開催されてから、早4か月。
毎年、受賞者の方々にご登壇いただき、スピーチを頂いております。取材や制作の裏側、技術開発に苦心した日々など、作り手の思いを知る貴重なスピーチを、当日だけで終わらせてしまうのはあまりに惜しい、、、。そこでこの度、新たな取り組みとして、贈呈式でのスピーチの様子を配信することにしました!
放送文化基金公式YouTubeチャンネルよりご視聴できるので、ぜひご覧ください!
お忙しい方は、こちらの記事をチェック↓
多くの俳優陣らが集結
ドラマ部門では、『連続テレビ小説 虎に翼』(NHK)が、朝ドラでは史上初となる最優秀賞を受賞。同作でヒロイン・寅子を演じ、演技賞を受賞した伊藤沙莉さんや、森田望智さん(米谷花江役)さん、土居志央梨さん(山田よね役)が登壇しました。
森田さんは、「寅子として、ずっと大きな背中を見せてくれた沙莉ちゃんに心から感謝しています」と日頃の思いを明かしました。土居さんは「沙莉ちゃんは現場を照らす太陽そのもの。撮影が終わって、ますます感謝と尊敬が増しています」と改めて思いを伝えました。
心温まるメッセージを聞き、伊藤さんは涙をこらえきれないまま登壇。「この作品は生涯の財産。たくさんの方に愛していただけたことを、心から感謝しています」と感極まった様子で話しました。司会から2人に会うのはいつ以来か聞かれると、「先週もバーベキューで会いました」と笑顔を見せました。

優秀賞の『ホットスポット』(日本テレビ放送網)からは、演技賞を受賞した角田晃広さん(高橋孝介役)、脚本賞のバカリズムさんが登壇。バカリズムさんは、角田さんの演技について「彼からすれば通常運転。それがドラマにハマって素晴らしかった」と若手時代からお互いをよく知る一面をのぞかせました。角田さんは「バカリズムにあて書きをしてもらい、監督、スタッフの皆さんのおかげで、立派な“宇宙人・高橋”にしてもらった。受賞できて、こんなラッキーなことはない」と喜びを語りました。

奨励賞の『燕は戻ってこない』(NHKエンタープライズ、NHK)からは、中村優子さん(寺尾りりこ役)が登壇。中村さんは、最近になって改めて同作を見返し、「こんなにも登場人物の心情がぶれ続けるドラマがあっただろうか」と葛藤や揺らぎがリアルに描かれた作品の魅力を伝えました。また、今回の受賞について「もっと挑戦していいと背中を押していただいた気持ちです」と語りました。

もう一つの奨励賞、『極悪女王』(Netflix)からは、ゆりやんレトリィバァさん(ダンプ松本役)、剛力彩芽さん(ライオネス飛鳥役)が登壇しました。剛力さんは「誰一人欠けても成り立たないドラマだった」と制作に関わった方々へ感謝を伝えました。ゆりやんレトリィバァさんはスピーチ序盤に得意の“授賞式ネタ”を披露。長い沈黙の後、「サプラ~イズ」で会場を沸かせました。出演した唐田えりかさんや剛力さんら俳優陣で、80年代の女子プロレスラーの半生を撮影するための特訓が続いた日々を「撮影というより、間違いなく私たちの人生だった」と振り返りました。

エンターテインメント部門では、『題名のない音楽会』(テレビ朝日)が最優秀賞を受賞。司会者として視聴者にも親しみやすい解説で、出演者賞を受賞した石丸幹二さんが登壇。「チームで受賞できた」と感謝しつつ、「“クラシック”の名のように、何百年と伝わってきた音楽を若い演奏者たちが引き継いでいる。番組を通して、それを多くの方に知っていただきたい」と今後の抱負を交えて語りました。

他の受賞作品や選考理由の結果は下記のリンクよりご確認できます。