第49回

エンターテインメント部門

優秀賞

受賞者

NHK、NHKエデュケーショナル、豪勢スタジオ

作品名

TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇

概要

岡本太郎が世に送った唯一無二の〈作品〉群、そして心を鼓舞する〈ことば〉たち。両者ががっぷりと組み合い、超感覚的に岡本太郎の世界へと誘います。
10話それぞれのタイトルは「でたらめをやってごらん」「自分の歌を歌えばいいんだよ」「一度死んだ人間になれ」など太郎のことば。それをテーマに「なんだ、これは!」という特撮映像(1972年に初回放送後忘れ去られていた番組、というテイ)が展開します。
主役はTAROMAN(タローマン)。正義の味方ではなく、シュールででたらめなやりとりで、奇獣と戦います。対する奇獣たちは〈森の掟〉〈疾走する眼〉〈駄々っ子〉など太郎の作品を造形化。
番組後半は、山口一郎さん(サカナクション)が登場。各回の〈作品〉と〈ことば〉について、岡本太郎とTAROMANへの愛をこめて語ります。

選考理由

岡本太郎の世界観を架空の短編特撮ドラマシリーズを通して見事に現代に蘇らせた。「でたらめをやってごらん」「同じことをくりかえすくらいなら、死んでしまえ」という太郎の強烈な言葉は、テレビや現代社会に対する鋭い批評にもなっている。

受賞の言葉

制作のきっかけは「展覧会 岡本太郎」でした。NHK主催展を番組で盛り上げねば。しかし、岡本太郎さんについてはドキュメンタリーもドラマもすでに数々の名作がある。では、短い番組シリーズを作っては?太郎さんの強烈な〈ことば〉を主人公にしては?相談した藤井亮さんからの提案が「TAROMAN」でした。Eテレ深夜の5分番組がSNSで大きな話題を呼び、番組タイトルを冠したイベントになり、特集番組になり、本や数々のグッズを生み、そのすべてが熱望され…という事態になるとは、1年前の初回放送時には夢にも思いませんでした。「岡本太郎好き」「特撮好き」「70年代好き」「美術好き」すべてをうならせる藤井亮さんの凝りに凝ったクリエイションに敬意を表します。
NHKエデュケーショナル 倉森京子

スタッフ

制作統括 倉森京子(NHKエデュケーショナル)、木道壮司(NHK)
構成・脚本・ディレクター 藤井亮(豪勢スタジオ)
プロデューサー 柳本喜久晴(アナログ)、佐野晴香(豪勢スタジオ)
撮影 藤本雅也(フリーランス)
特撮美術 石井那王貴(特殊映画研究室)
編集 奥本宏幸(のびしろラボ)
音楽 林彰人(マロン音楽事務所)
出演 岡村渉(いいむろなおきカンパニー)、山口一郎(サカナクション)ほか

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