放送文化基金賞

第47回

第47回放送文化基金賞「【番組部門】個人賞」の受賞のことば

演技賞

草彅 剛 宮城発地域ドラマ ペペロンチーノ

この度は大変光栄な賞をいただきありがとうございます。
今回の撮影は石巻で実際に行われ、地元の方々に大変お世話になりました。それぞれに抱えていらっしゃる思いを感じながら、皆さんのご協力、ご声援に助けられ、撮影を乗り切ることができました。
今回、潔を演じるにあたっては、あまり考え過ぎず感じたまま演じようと思いました。吉田羊さんをはじめとした共演者の方々にも、僕を潔役へと引っ張っていただき心より感謝しています。
この作品が日本中のみなさんに「3.11」を考えるきっかけとなり、被災された方に寄り添えるような役になっていたのでしたらうれしいです。

演技賞

池脇千鶴 オトナの土ドラ その女、ジルバ

この度は、「その女、ジルバ」とともにわたしまで賞をいただいてありがとうございます。わたしとしては久しぶりのテレビドラマで、4か月ですかね、突っ走れたのは強く支えてくれたスタッフの方々の力無くしてはあり得ません。感謝感謝でしかありません。なので奨励賞をいただいてスタッフさんが喜んでいただけたら本当に嬉しいです。ありがとうございます。

企画賞

幾島奈央 クマと民主主義 〜記者が見つめた村の1年10か月〜

取材を始めたとき、私は記者2か月目の新人でした。放送により村の人々に悪影響がないか悩みながらの取材でしたが、一緒に頭を抱えてくれるクルーや編集マン、上司に恵まれました。村の人々からは最初は「村を面白おかしくするんだろう」と嫌がられましたが、次第に想いが伝わり「見て見ぬふりをする方が愛がない」と背中を押してくれました。
番組放送後、村のクマ対策が進展するまで2年以上取材を続けられ、村の方々にも記者として育ててもらったと思っています。この機に改めて感謝します。

脚本賞

一色伸幸 宮城発地域ドラマ ペペロンチーノ

初めて東日本大震災の被災地に行ったのは、2011年夏。ダイバーとして、あの津波があった海の中を覗きたいという不謹慎な目的でした。
それ以降、東北に知り合いが増えました。家族ぐるみでお付き合いしている一家の娘などは僕の長男の嫁、つまり義理の娘になりました。10年に渡って紡いできた、多くのご縁。
笑いながら、ときに泣きながら、彼らが見せてくれた喜怒哀楽や漏らした言葉が、この脚本の原作だと思っています。
彼らと、そしてこの大きな賞に感謝します。

美術賞(スマホ設計)

松田美喜子 戦国SF時代劇 光秀のスマホ 歳末の陣

この度はとても栄誉な賞をいただき誠にありがとうございます。
光秀や秀吉が操作するスマホ画面の設計とSNSアプリを制作しました。
視聴者の皆様に楽しんでいただけるよう、番組関係者の皆さんと工夫を凝らしながら取り組めたことが、私にとってもとても楽しい仕事になりました。
このような機会をくださった番組関係者の皆さんに心から感謝を申し上げます。
一緒に設計を進めたメンバーとこの喜びを共有して、これからも視聴者の皆様のためによいコンテンツを作っていきたいと思います。

企画・制作賞

植田竜一 南海放送ラジオ報道特別番組 「感染」 — 正義とは何か —

この度は身に余る賞を頂き心より感謝申し上げます。新型コロナを扱った番組の性格上、純粋に「喜び」というよりも「身が引き締まる」思いが強くなりました。大変な中取材を受けてくださった方々、番組制作を支援いただいた社内関係者に改めてお礼申し上げます。番組放送後たくさんの反響を頂きましたが、一番うれしかった反響が「心に迫ってきて気持ち悪かった」という言葉です。ラジオ番組だからこそ心に直接訴えることができたのだと思っています。これからも「気持ち悪い」番組を作り続けます。

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