放送文化基金賞

講評

第50回

【第50回放送文化基金賞】放送技術の講評

放送技術 講評

永井研二委員長

今年の応募件数はNHK2件、民放7件(うち地域局2件)の合計9件で、いずれも今後の放送技術の発展、業務の改善に多大な貢献が期待できる開発で熱意を持ったその取り組みに心から敬意を表する。選ばれたのは次の4件である。

●衛星IP伝送システム(SKYipシステム)の開発・実用化の推進(NHK)
大規模災害時等に携帯電話網が利用できない場合においても、インターネット接続を可能とさせ、衛星接続の自動化による簡単操作も相まって、能登半島地震においても初動から威力を発揮していることは極めて高く評価できる。

●ライブ制作でダイナミックなカメラワークを可能とするミリ波4Kワイヤレスカメラシステムの開発・実用化(NHK)
4Kのライブ制作が増える中、大容量・高信頼な伝送方式を開発・実用化し、4K有線カメラと切り替えても違和感のない、高画質・低遅延な4Kワイヤレスカメラを実現した。2023年末の紅白歌合戦等でも使用され、演出効果を高めたことは高く評価できる。

●ボリュメトリックビデオを用いたプロ野球中継(日本テレビ放送網、キヤノン、読売新聞東京本社)
101台の専用カメラを球場に設置しボリュメトリック(自由視点)映像を生成、従来のカメラでは実現できない視点からのリプレイ映像を実現した。2023年には東京ドームの巨人戦全68試合で使用し好評を得ていることは高く評価できる。

●照明業務支援システムの開発(朝日放送テレビ、パナソニック、森平舞台機構)
照明設備のLED化が進んでいるが、電源線のほかに制御線接続、照明ネットワーク設定等の作業も加わり、業務量は白熱球の5割増しと予測された。本システム導入で業務量を1/3〜1/2に軽減したことは高く評価できる。永井研二 委員長
今年の応募件数はNHK2件、民放7件(うち地域局2件)の合計9件で、いずれも今後の放送技術の発展、業務の改善に多大な貢献が期待できる開発で熱意を持ったその取り組みに心から敬意を表する。選ばれたのは次の4件である。

●衛星IP伝送システム(SKYipシステム)の開発・実用化の推進(NHK)
大規模災害時等に携帯電話網が利用できない場合においても、インターネット接続を可能とさせ、衛星接続の自動化による簡単操作も相まって、能登半島地震においても初動から威力を発揮していることは極めて高く評価できる。

●ライブ制作でダイナミックなカメラワークを可能とするミリ波4Kワイヤレスカメラシステムの開発・実用化(NHK)
4Kのライブ制作が増える中、大容量・高信頼な伝送方式を開発・実用化し、4K有線カメラと切り替えても違和感のない、高画質・低遅延な4Kワイヤレスカメラを実現した。2023年末の紅白歌合戦等でも使用され、演出効果を高めたことは高く評価できる。

●ボリュメトリックビデオを用いたプロ野球中継(日本テレビ放送網、キヤノン、読売新聞東京本社)
101台の専用カメラを球場に設置しボリュメトリック(自由視点)映像を生成、従来のカメラでは実現できない視点からのリプレイ映像を実現した。2023年には東京ドームの巨人戦全68試合で使用し好評を得ていることは高く評価できる。

●照明業務支援システムの開発(朝日放送テレビ、パナソニック、森平舞台機構)
照明設備のLED化が進んでいるが、電源線のほかに制御線接続、照明ネットワーク設定等の作業も加わり、業務量は白熱球の5割増しと予測された。本システム導入で業務量を1/3〜1/2に軽減したことは高く評価できる。

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