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放送文化基金賞

受賞のことば 第42回【番組部門】テレビドラマ番組部門

★最優秀賞

年末ドラマ特別企画 赤めだか
(TBSテレビ)

伊與田 英徳さん

 数年前、立川談春さんの原作を読んで、師匠の談志さんと弟子たちの関係が生き生きと描かれていて、是非とも映像化したいと思ったのを今でも鮮明に覚えています。その分というと変ですが、映像化でその役を演じていただくのが本当に難しいと思ったのですが、二宮和也さん、ビートたけしさんをはじめとしたキャストの皆さんに魅力的に演じていただきました。撮影現場にいらした原作者の談春さんが「実際、自分たちがそこにいる感じがした」とおしゃっていただいた程です。ナビゲーターを務めていただいた鶴瓶さん、ナレーションの薬師丸さん、監督のタカハタさん、脚本の八津さん、このドラマを支えていただいたスタッフの皆さんに、こころから感謝したいと思います。
TBSテレビ 伊與田英徳

★優秀賞

TBSテレビ60周年特別企画
日曜劇場 天皇の料理番

(TBSテレビ)

石丸 彰彦さん、飯田 和孝さん

 このドラマは、戦後70年である2015年に、『戦争』を描くのではなく、『戦争の時代に懸命に生きた日本人』を描きたいと思い企画いたしました。その中で、夢を追う者、夢を支える者、夢を託す者、いつの時代も懸命に生きる日本人の姿を描きました。
 このドラマの主人公は、特別に頭が良いわけでも、何か特別な才能があるわけでもありません。ただただ、料理がどうしようもなく好きで、それに向かってがむしゃらになれる、『努力できる才能』があっただけなのです。
 明治、大正、昭和という激動の時代に、料理に夢を見た一人の若者と、その若者の夢を支える人間達の愛の物語が、皆様に受け入れられた事を非常に嬉しく思います。
TBSテレビ 石丸彰彦

●奨励賞

BS朝日開局15周年記念番組
大江戸事件帖 美味でそうろう

(ビーエス朝日)

江野 夏平さん、丸山 真哉さん

 BS朝日の開局15周年記念番組として、企画から2年半、制作パートナーである東映と議論を重ねて実現した作品です。目指したのはエンターテイメント +“江戸が学べる”時代劇。江戸文化を解説する「語り」や「テロップ」を差し込む手法が、時代劇ファンに受け入れられるか不安の中での挑戦でした。無理難題に応えつつ、エンターテイメントに仕上げてくれた濱龍也監督と伝統ある東映の時代劇スタッフ、そして主演の北村一輝さんをはじめとする出演者の皆さんに心より感謝いたします。このような名誉ある賞をいただき、ありがとうございました。BSでの時代劇作りに対する励ましと受け止め、今後も努力して参ります。
BS朝日 江野夏平

●奨励賞

福岡発地域ドラマ いとの森の家
(NHK福岡放送局)

木寺 一孝さん、福島 広明さん

 糸島は、伊都国という日本最古の国があったとされる場所の一つ。玄界灘に臨む半島で豊かな森と里山が残り、最近では都会から移り住む若者が多くいて、古代と現代が同居する不思議な土地です。原作は、多感な少女時代を糸島ですごした東直子さんの実話で、「死刑囚の母」も実在の人です。今回ドラマ化するにあたって、40代になった主人公を登場させ、人生の時間、生きることの意味や幸せについて、忘れかけているものを思い出したいと思いました。地元糸島の皆さんのご協力と、永作さん、樹木さん、渡辺さんなど素晴らしい出演者とスタッフに恵まれ、私たちの当初の考えを大きく上回る素敵なドラマが生まれました。どうもありがとうございました。
NHK福岡放送局 福島広明