トップページ
>
制作者フォーラム
>若手制作者全国交流セミナー
●コーディネーター
・丹羽 美之
●講師
・山登 義明
・藤井 稔
・石高 健次
★参加者の声
若手制作者全国交流セミナートップへ戻る⇒
やっぱりものづくりは素晴らしい!
北海道文化放送 鶴田 美由紀
話を聞いた瞬間に「絶対行きたいです!!」と上司にお願いして出席させて頂いた今回のセミナー。予想をはるかに超えて本当に多くの事を学べた、非常に意義深いセミナーでした。
私は、この春から報道記者3年目に突入します。最近は特にドキュメンタリーという分野に非常に興味を持っており、実際に今も一つのドキュメンタリー番組を制作すべく取材を続けているのですが、表現方法に迷い、この所ちょうど行き詰っていました。今回のセミナーに参加することで何か少しでもヒントが得られれば・・・という思いもあり、是非参加したいと思いました。
講演してくださった山登さん、藤井さん、石高さんのお話は、まさに目から鱗の連続で、大学の講義でもこんなにメモをとったことない、というくらい一生懸命にメモをとりました。テクニック的なことでも参考になることはたくさんあったのですが、何よりも“制作者のマインド”というものがそれぞれのお話からひしひしと伝わってきて、少し下降気味だった私のモチベーションが一気に上がりました。中でも一番の収穫だったのは、“逆転の発想”という考え方を知ったことです。藤井さんが「被写体が動かないならいっそのことカメラも動かない」「弱者、強者を描いた名作は世にたくさんあるから自分はごくごく普通の人を描こうと思った」などとお話をされていたのがとても印象に残り、どうしても型にはまってしまいがちな私の考え方をちょっと変えてみようと思うきっかけになりました。
全国から集まった参加者の方とお話をしても、皆さんとても熱い気持ちをもって作品作りに取り組んでおり、「やっぱりものづくりってすごく楽しいことなんだ!」と改めて感じることの出来た本当に素晴らしい一日でした。今後も是非またこのような機会を設けて頂きたいです。
若手制作者全国交流セミナーに参加して
四国放送 野口 信博
今年で36歳になる私が『若手』と区分されたことに若干の違和感を覚えながらも、久々に自分の足下を見つめ直すことができた充実の1日でした。
入社1年目、朝の情報番組からスタートした私は、制作局長からお説教を受けるのが日課でした。「うっとうしい!」そう腐していたのも振り返れば若気の至りで、マシンガンのように浴びせられた当時の小言が、血や骨となって放送記者としての今の私を支えてくれています。今回、NHKエンタープライズの山登義明講師が「ドキュメントは1人2動き3時代、番組は生き物!」とお話を始められた時、全身に電気が走りました。あの入社1年目に聞いたお説教そのものだったからです。自分は教わった通りちゃんと仕事をしてきたか?ぶれてはいないか?まるで答案用紙の答え合わせをしているようでビクビクしながら聞いていましたが、不思議と心地よい時間でした。
テレビの制作現場で13年。偉そうなことはまだまだ言えませんが、最近テレビは『介護テレビ』になっていると感じています。視覚・聴覚的なわかりやすさに走りすぎて、見る側の感じる力や理解力を明らかに低下させていると思います。「それは負のスパイラルだ」と法政大学の丹羽美之助教授が懇親会で指摘してくれましたが、テレビという箱には本来、私たちが考える以上に可能性や奥行きがあるはずです。
セミナーでは「安易にキー局の表現手法を真似るのは危険だ」という意見も出されました。忙しい制作現場では「右にならえ」と判断した方が楽な時があります。もっと正直に言えば、私も含め制作者の多くがついつい雰囲気で仕事をこなしてしまっているのが現実です。
今回、系列の違う同士と抱えていた問題を一緒に話しあい、テレビ制作の基本を見直せたことは何よりの収穫でした。日々の忙しさに「時代」や「文化」というキーワードを忘れていた私たちにとって一番必要なのはこうした時間だったのかもしれません。
▲ページの先頭へ戻る