とやま世界こども舞台芸術祭2016 へ行ってきました!
レポート
「私たちが未来をきずく」をテーマに
平成27年度の助成に決まった「とやま世界こども舞台芸術祭2016」(とやま世界こども舞台芸術祭実行委員会)が2016年7月30日(土)~8月4日(木)の期間で富山県内の各所にて開催されました。初日の様子をお伝えします。
魅せられた子どもたちによるオープニング公演
アンデルセンの童話「雪の女王」をモチーフにした作品で、仲良しの二人、ゲルダとカイがクリスマスのプレゼントを交換している場面から始まります。にぎやかな街の子供たちの歌声とゲルダとカイの朗らかな歌声が会場に響きます。その後、雪の女王に捕われたカイを助けるべく、ゲルダは魔女の花園、山賊のいる荒野、オーロラの橋、北の果ての街を旅します。物語は全部で10のシーンとナレーションで構成され、そのどれもが華やかな衣装と子どもたちのパワフルな歌と演技で、とても感動しました。物語のラストは雪の女王に捕われたカイの心を取り戻すためのゲルダの歌のシーンで、歌が心を通じ合わせるきっかけとなっていて、国際交流の願いが込められているような素敵な作品でした。
サプライズ感満載の開会式
オープニング公演に続いての開会式は、Pepperくんのダンスでスタート!歓声が上がりました。そのあとマスコットキャラクターのPATちゃんも登場し、英語での掛け合いに会場は盛り上がりました。その後、吉田泉会長が日・英・仏の3ヶ国語で挨拶をし、歓迎のことばとして可西舞踊研究所の米屋美里さんが「みんなが笑顔で交流を築くことを願っています。」と挨拶をしました。最後に出演団体の紹介が行われ、とやま世界こども舞台芸術祭のオリジナルテーマソング「We build the future」を合唱しました。
各地の個性が出る公演
石川県から選抜された3名のダンスとSteps富士モダンダンスカンパニー(静岡県)かやの木芸術舞踊学園(岐阜県)、プラハ・ボヘミアバレエ団(チェコ)、瀋陽師範大学戯激芸術学院代表団(中国)の4組のパフォーマンスが行われました。どの演技もステージ上に一つの世界が作り上げられ、見ていて引き込まれるパフォーマンスでした。特にかやの木芸術舞踊学園の日本のお面である狐・おかめ・ひょっとこを使った「面(おもて)」は暗闇の中にお面が浮き上がってくる動きになっていて、日本の不思議な世界を表現したモダンダンスで深く印象に残りました。
国際色豊かな子どもたちによる子どもたちのためのウェルカムパーティー
ANAクラウンプラザホテル富山にて行われました。参加者が一堂に会し、会場は様々な国籍の方でいっぱい。乾杯はヤクルトで行われ、子どもたちのための芸術祭であることを実感!食事も和食だけでなく、洋食やベジタリアン向けのお料理が並んでいたり、国際色豊かでした。チョコレートファウンテンも設置され、子どもたちには大人気でした。
今回は初日のみの参加となりましたが、どの公演も完成度がとても高く、充実した内容でした。会場には、たくさんのTVカメラが入っており、その交流や教育活動の様子を県内CATV全局で放映するほか、海外・国内参加団体の所在地にも放送等の協力を働きかけ、舞台芸術が子どもたちの創造性及びコミュニケーション能力の育成に与える効果や国際的な文化交流による相互理解及び友好親善の推進状況を国内外に発信するとうかがっております。
オープニングセレモニーの「雪の女王」、開会式や公演を通して、言葉と文化の違いを超えて、ダンスや歌を楽しむ心は世界共通であると再確認しました。今後もこのようなイベントを通して国際交流のきっかけとなり、多くの子どもたちが将来の友好関係を築く機会に繋がることを期待しています。
「とやま世界こども舞台芸術祭」とは・・・
1983年から1983年から、その名称と内容を少しずつ変えながら、ほぼ4年に1回開催され、今年で第10回目を迎えた伝統ある芸術祭。放送文化基金は平成19年度、23年度、そして27年度の3回にわたって助成。
今年は、富山県内のみならず、世界五大陸、23の国と地域からの25団体、富山県外からの16団体に所属する1500名を超える子どもたちが富山に集い、演劇や舞踊、ミュージカルなど国際色豊かで多彩なステージが繰り広げられました。