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2025年11月6日(木)、第50回創作テレビドラマ大賞の贈賞式が開催されました。大賞は、今野美怜さんの『まちとあかり』です。大賞を受賞した作品は、今後NHKでドラマ化される予定です。

「創作ドラマ大賞」は、一般社団法人 日本放送作家協会とNHKが実施している事業で、テレビ・ラジオドラマの創作脚本を全国から懸賞公募して新人を発掘し、次代の放送を支える作家を育成する事業です。放送文化基金は、その事業を後援しており、テレビ・ラジオの大賞作品にそれぞれ賞金50万円を贈呈しています。

大賞を受賞した今野美怜さんと放送文化基金・梅岡宏専務理事
大賞作品「まちとあかり」梗概

都内で一緒に暮らしている小川万智(30)と遠野灯里(27)。万智は祖母の死で気が沈みがちになっていて、灯里もまた、学んでいた映像制作から離れてしまっていることに悩んでいる。三十代を迎えた万智には、灯里も二十代後半にさしかかるなかでふたりの関係を曖昧にしておけないという悩みも。
従兄弟の白幡悠(はるか・28)の運転する車に同乗し祖母の四十九日法要へ向かう予定だった万智の思いつきで、灯里もともに秋田へ。道中、万智は悠から灯里との関係を聞かれ、自分の気持ちが「わからない」こと、灯里が無理をしているのではと不安に思う心に向き合う。灯里は、旅のなかで風景や万智らのすがたを撮影するうち、いま撮りたいもの、同時に万智への気持ちも再確認。お互いに正直な思いを吐露する。
はっきりと名前のつかない関係かもしれないが、気持ちを確認し合えたふたりは 旅から戻った日常を、すこし上向きな心で歩めるようになる。

今野美怜さん 受賞コメント(要約)

コンクールにはこれまで何度か応募してきましたが、今回は自分でも納得のいく脚本が書けたと感じていました。
「自分と違うものや曖昧な気持ちを、理解できなくても認め合えたらいい」というテーマを大切にし、女性同士の関係を特別なものではなく自然な形で描きました。
普段からテレビドラマが大好きで、「もっと余白を楽しめるドラマがあってもいい」と思っているため、セリフに頼らず、表情や風景などの描写を重視しました。
この受賞を励みに、個人での映像制作も含めて、しぶとく創作を続けていきたいです。

プロフィール

今野美怜 (こんの みさと)さん
29歳 山形県出身。
日本大学芸術学部映画学科 映像表現・理論コース 映像専攻卒。古本屋と大学勤務/個人で映像制作(風景・旅の記録など)。脚本は大学1年時に基礎を学び、映像専攻に進んでからは個人で継続

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