概要

深夜帯に放送されたテレビ番組の通史を整理し、その変遷が戦後日本社会における時間・空間意識に与えた影響を明らかにする。具体的には、1960年代から2020年代までの深夜番組の歴史を、主に同時代の文献資料や関係者の言説を用いて分析する。その上で、時間の社会学や都市社会学の知見を踏まえ、深夜ラジオなど他のメディアや社会との関係性から、深夜番組を内容のみにとどまらず再考する。従来のテレビ研究が特にジャンルに着目してきたのに対し、本研究は時間という軸を持つメディアであるテレビを、時間帯で区切って捉える。

助成を受けた方の言葉

この度は、2024年度の助成対象に採択いただき、深く感謝申し上げます。近年、テレビ放送を取り巻く環境は、特に番組配信サービスの定着によって大きく変化しました。その中で、現代の深夜番組は、真昼や屋外でも視聴される可能性があります。こうした従来とは異なる視聴経験が、番組の意味をも変化させるのではないかと考えたことが、本研究の出発点でした。本研究を通じ、これまで曖昧に語られてきた深夜番組を、放送文化研究の視座から明らかにしたいと考えています。貴財団のご支援を励みに、今後の研究に一層精進してまいります。

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