●防災報道の重要性を再確認
村木正顕(ニッポン放送報道部)
被災地が数百キロに及ぶ“広域災害”となった東日本大震災では、被害の全容把握にも長時間を要したが、地震発生直後の1時間は、まさに津波による大被害が拡大する最中であり、人が生死に直面する最も重要な時間であった。今回の報告会は、その1時間の中での救命放送という非常に大きなテーマであり、個人的にも、放送人として改めて自らを問い直す機会となった。被害状況、避難の呼びかけ、津波警報・余震情報…、伝えるべき内容があまりにも多く、大きい中、報告された事例に“力の限界”を思うとともに、一方では、放送がリアルタイムで動きを伝え得る極めて重要なメディアであることも再確認し、引き続き行われた「臨時災害放送局」の被災者向けの各自治体の放送事例と併せて、防災放送の重要性を改めて認識した次第である。
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