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第38回 放送文化基金賞 受賞のことば(贈呈式から)
【番組部門】●テレビドキュメンタリー番組  
【本賞】 幾歳経るとも要心あれー2011.03.11.東日本大震災(IBC岩手放送)
 震災から1か月ほど経ったときに、眞下報道部長から声をかけられました。被災地の放送局として被災者の歩みや苦しみを今後何十年にもわたって伝えていかなければならない。しかし、その前に、3月11日に何があったのかをまとめた番組をつくって欲しい。非常に重い責任を感じました。私も取材する中で、みなさんに伝えたいメッセージが胸の中に生まれていました。そのメッセージを番組の中に織り込んであります。震災発生当時、IBCの取材にあたった人たち、後方支援をしてくれた皆さん、そして、応援してくれたJNNの皆さん、その総力に対する受賞だと感じています。
IBC岩手放送 井上 学(ディレクター)

【本賞】 NHKスペシャル 38分間 巨大津波 いのちの記録(NHK)
 この番組は何か特別なことを声高に訴えたものではありません。取材した方の中に疋田さんというご家族がいます。津波で長女の菜津子さんの行方がわからなくなってしまいました。そして今も帰りを待ち続けています。孫が生まれたら娘がいたことを伝えたいという思いから取材を受けて下さいました。私たちは、取材を受けてくださる方々がどのような思いで受けるのか、その方々にとって番組がどんな意味があるのかという重みを考えながら取材をしないといけないと思っています。
NHK仙台放送局 石田 望(ディレクター)

【優秀賞】 NHKスペシャル クニ子おばばと不思議の森
(プロダクション・エイシア、NHK、NHKエンタープライズ)
 私は失われていく先人たちの知恵を少しでも記録して次の世代に残していくということをライフワークとしています。高校生たちがいろんな山の名人たちを訪ねるという“聞き書き甲子園”というプロジェクトがあるんですが、それにもずっと関わってきました。その中のとっておきのおばあちゃん、日本でただひとり伝統的な焼畑を続けてきた椎葉クニ子さんと出会いました。優れたプロデューサー、本当に信頼できるスタッフに恵まれてつくらせていただいたことを本当に感謝しています。
プロダクション・エイシア 柴田 昌平(ディレクター)
椎葉クニ子(出演)
 みなさん、こんにちは。宮崎県の椎葉村からきた椎葉クニ子と申す原始の人です。 焼畑農法というのは、4千年まえからの農法。それを私は66年、1年もやめんでしております。毎年8月に火を入れて、1年目はそば、2年目はひえ、あわ。どっちか良ければ、どっちか悪い。100点満点上等というところはどこにもないよ。

【番組賞】 NHKスペシャル 原爆投下 活かされなかった極秘情報(NHK広島放送局)
 震災関連の番組が多い年に、震災とは直接関係のない番組に賞をいただいたことの意義を深く受け止めています。広島出身で当時は少尉という一番下の身分だった方にお話しを伺ったのですが、その方は、自分の街が壊滅した情報を軍が持っていながら、防ぎ切れなかったことを今でもずっと後悔されておられました。今回、情報というものは、持っているだけでは絶対に意味がない。迅速に活かしてこそ意味があるということを番組のテーマにいたしました。この番組が後世の教訓になっていけばと思っております。
NHK広島放送局 夜久 恭裕(ディレクター)

【番組賞】 NHKスペシャル シリーズ原発危機 知られざる放射能汚染 
〜海からの緊急報告〜(NHK)
 この番組の立役者は放射能汚染の実態を明らかにしたいという志の高い研究者の方々です。もうひとつ欠かせないものがありました。それは、視聴者のみなさんと福島で暮らす人たちからの声です。取材を始めてから、海に入るための許可がおりないなど、困難に直面した時に私たちを叱咤激励してくれたのも地元の漁師さんたちの声でした。「真実を知らなければ前に進むことができない。是非調べてくれ。」私たちは、このことばに押されて番組を完成させることができました。今後もみなさんの声、そして福島で暮らす人たちの思いや期待に答えられるように番組制作を続けていきたいと思います。
NHK 藤川 正浩(制作統括)