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子どもとメディアの“新しい関係”を求めて
「子どもとメディア研究会」から「NPO法人 子どもとメディア」へ
NPO法人(申請中)子どもとメディア 大谷 順子

 「子どもとメディア研究会」は1999年、子ども劇場福岡県センターが呼びかけ、医療や保育・教育・地域活動など子どもの現場、大学関係、放送・新聞などの関係者と立ち上げたプロジェクトです。
 テレビ、ビデオ、ゲーム、インターネットなどメディアのめざましい発達が、子どもたちを激しい勢いで巻き込んでおり、子どもたちに与える影響について不安が高まっていることから、その実態を把握し、今後への手がかりを得たいということが動機でした。
 「カルチュラルエコロジー研究会」が放送文化基金を中心に設置されたことを知ったのは、それからまもなくのことでしたが、昨今の「IT革命」を「産業革命にも匹敵する大変革」ととらえ、「変容するメディアが文化環境、ひいては人間の営み全体に衝撃的な影響を与えている」という認識は、子どもの文化環境を見つめ続けてきた私たちにとっても共感できるものでした。
 研究会では、子どもとメディアに関する実態調査と、「ノーテレビチャレンジ」「アウトメディア大作戦」「メディアリテラシー」など、さまざまな試みにチャレンジしてきました。
 実態調査では、乳幼児期からの長時間接触(メディア漬け)の実態が浮き彫りにされ、これらが子どもの心や身体の発達を歪めている可能性があることがクローズアップされました。しかしその因果関係についての本格的な研究は今ようやく始まったばかりであり、科学的検証を得るには10年以上も待たねばならないということです。
 その日を待てないというのが、子どもの成長というものです。この状況の中で何ができるか?NPOの自己責任において、家庭で、学校で、地域でできるプログラムを開発して、提案することではないか?その具体的な方策を求めつづけた3年間のあゆみでした。
 今年3月、3年間の研究成果を踏まえた「五つの提言」を含む報告書「子どもとメディアの新しい関係を求めて」を発行しました。
 いくつかの実践研究のうち、放送文化基金に助成をしていただいたのは、子どもたちの、地域におけるメディアリテラシー、そして「2002年度民放連プロジェクト」への参加で、台湾の子どもたちやRKB毎日と一緒に実施したメディアリテラシーの取り組みでした。
 3年のあゆみの中で、全国的なネットワークも生まれました。このつながりを財産ともして、今後更に深く取り組んでいくことを展望し、去る4月、NPO法人「子どもとメディア」を設立、現在内閣府に申請中です。
 来年2月には「子どもとメディア研究・実践交流集会」を福岡で開催することを呼びかけたいと考えています。

NPO法人(申請中)子どもとメディア 大谷順子
HP: http://www5d.biglobe.ne.jp/~k-media/
E-mail: k-media@mth.biglobe.ne.jp
Tel/Fax : 092−724−6323

2003年6月掲載

・平成12年度「変化するメディア環境における「子どもとメディアの関わり」の実態把握とそれに基づく提言」
(代表研究者 子どもとメディア研究会 代表 渕上 継雄)

・平成13年度「変化するメディア環境における「子どもとメディアの“新しい関係”づくり」のためのプログラム開発」
(代表研究者 西南学院大学 教授 渕上 継雄)