公益財団法人 放送文化基金 トップページ 地図 リンク お問い合わせ
English Site
放送文化基金概要 助成 表彰 制作者フォーラム 放送文化基金報
トップページ情報ボックス>バックナンバー 
リニューアルサイトへ
情報ボックス メニュー
最新情報一覧
過去の情報一覧

情報ボックス

過去の情報一覧
◇情報ボックス バックナンバー

日韓中テレビ制作者フォーラム
「第12回 日韓中テレビ制作者フォーラム 慶州」への参加報告

 日本・韓国・中国のテレビ制作者、関係者が集まる「第12回 日韓中テレビ制作者フォーラム」が、平成24年10月11日〜14日韓国・慶州で開催された。このフォーラムは、3か国の放送関係者が民間レベルで開いているもので、日本は「放送人の会」が主催者になっている。4日間の日程で100人超の参加者が、各国から選ばれた12作品(各国4作品ずつ)の視聴と制作者との質疑応答などを行い、交流を深めた。

 今回は、テレビは歴史をどう扱っているか「歴史の中の人間、歴史の中の想像力」をテーマに開催された。 この中で、韓国・KBS制作『歴史スペシャル―ラングトン博士の歴史追跡』は、新羅最大のミステリーである「新羅人面トンボ玉」の起源、その中に潜む古代新羅文明交流の秘密を追ったもの。中国・北京希世紀映像文化発展有限公司制作『楚漢傅奇』は、項羽と劉邦の楚漢戦争を描いた歴史ドラマ。日本・NHK制作『日本人は何を考えてきたのか―森と水と共に生きる』は、今から100年前に森と水を守ろうと奔走した、田中正造と南方熊楠の思想と闘いをみつめたもの。これら3作品を視聴した後に、シンポジウムが開かれた。
 シンポジウムでは日本の歴史ドラマの制作に対して、「関係する他国がどう見ているのかということも考えて欲しい」との意見が出た。また、「3か国は古代には豊かに交流していた。今はそれを取り戻す時期で、テレビは何が出来るのかを考える時である。」「複雑な問題を抱える3か国だが、その中でテレビ制作者は歴史をどう描いていくかが大事なことだ。」などの意見があった。
 中国の参加者からの発言が少なかったことや、韓国は若手の制作者が多く参加していたのに対して日本は少なかったことが今後の課題だと感じた。

 前回までは、投票で最優秀賞などを決めていたが、今回は投票は行わず、12作品全てにトロフィーが贈られた。
 なお、来年のフォーラムは、中国で開催されることが決定している。
事務局 川副祐子
日韓中テレビ制作者フォーラムは今年で第12回目を迎えました。第1回目は、2001年に日本と韓国の放送制作者の有志が「日韓テレビ制作者フォーラム」として立ち上げ、博多と釜山を結ぶフェリー船上で開催、第2回目は対馬で開催、第3回目からは中国の制作者も加わり、「日韓中テレビ制作者フォーラム」として韓国の済州島で開催され、基金はこの立ち上げの三回に助成して以来、日本で開催されるフォーラム(3年に1回)について継続的に助成を行ってきました。

2012年12月掲載