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『韓国で日本のテレビ番組はどう見られているのか』大場吾郎著(人文書院 2012年4月)

 平成21年度助成の「韓国における日本製テレビ番組の流通に関する研究」の成果が一般図書として刊行されました。
 日本国内で韓流ドラマが日々大量に放送されている一方で、日本のテレビ番組が韓国ではほとんど放送されていない理由とは何か。日韓のテレビ局員や政策担当者、韓国人視聴者へのヒアリングの結果と日韓の資料を基に、韓国への留学、日本テレビでの勤務の経験に基づく筆者独自の視点も交えて解き明かしています。日韓の歴史的な関係は元より、IT先進国・韓国におけるインターネット上の違法動画の蔓延、複雑でコストの高い日本側の権利処理の問題など、様々な要因が重なり合う現状から、今後の日本のテレビ番組の海外展開への課題が読み取れる興味深い一冊です。

・平成21年度 人文社会・文化 助成
 韓国における日本製テレビ番組の流通に関する研究
 佛教大学社会学部准教授 大場吾郎


2012年4月掲載