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ABU番組局長からのABUインド総会・番組委員会レポート
ABUインド総会・番組委員会を終えて
ABU番組局 局長 土岐 健

 インド放送協会がホスト役となってABU(アジア太平洋放送連合)の第48回総会と番組委員会が2011年11月、ニューデリーで開催されました。人口12億を擁し、中国とともに経済発展するアジアの代表格であるインドでは、衛星テレビやFMラジオなど放送事業も目覚ましい勢いで発展し続けています。こうしたダイナミックなインドで開かれるABU総会から放送の未来に対するヒントを得たいということなのでしょうか、総会の登録者は313、また番組委員会は137と東京総会をわずかながら上回る盛況でした。

 総会に先立って行なわれた番組委員会で、2010年から2011年にかけての活動を振り返り、強調して報告したのは次の3点です。まず「メンバーの要望に沿った活動の充実」。急速な経済発展に伴って、欧米などの視線がアジアに向く中で、メンバーは番組の品質向上の必要性を痛切に感じています。ABUにはそのためのワークショップを開いてほしいという要望がひきも切らず寄せられます。NHKなどに講師役をお願いし、去年行ったワークショップは13回に及びました。次に「基幹活動の継続強化」、ABUの中で長く支持されている活動の強化です。ABUロボコンは10回、子ども番組素材交換会議は20回を数えました。長く続くのはメンバーが魅力を感じている証拠です。ロボコンには今回ラオスとロシアが初参加しました。子ども番組交換への参加局数は過去最高の23に達しました。まだまだ発展する可能性のある活動です。そして「新規プロジェクトへの挑戦」です。ドキュメンタリーと青少年番組での新規共同制作プロジェクトがスタートしました。環境や貧困、教育といった21世紀の地球を取り巻く大きな課題にストレートに取り組むドキュメンタリー番組「CARE」、デジタルアートを通じてアジアの若者の創造力を育てる「ABUデジスタティーンズ」。いずれも成果が楽しみな番組です。

 今回の番組委員会で発見したのは、メンバーの中でHBFという呼称が定着して使われているという事実です。アジアの放送文化の充実のために上記活動の多くにHBFから助成をいただいていることを、ABUのメンバーがきちんと認識し感謝している現れだと感じました。

2011年11月掲載