第8回
日韓中テレビ制作者フォーラムに参加して |
フォーラムの2日目と3日目に参加した。2002年第2回の対馬大会以来の参加だったが、その発展ぶりに驚かされた。対馬では日韓の制作者が少数の班に分かれて車座になり、番組作りから歴史認識まで喧々諤々の議論を戦わせた。その時と比べると、中国が加わり、各国が出品した様々なジャンルの番組に2か国語の字幕がついて参加者全員が視聴し、その番組の制作者と同時通訳を通して質疑するという形が確立しており、格式の高い国際会議の様相だった。印象に残ったのは、中国のプロデューサーが自作のドラマを日韓でも放送することに積極的であり、この会をそうした話し合いを持つよい機会だと捉えていると発言したことだ。6年の間に東アジアテレビ市場が出現し、フォーラムがビジネスチャンスと捉えられるまでに各国の番組制作の水準が高くなったことを実感した。会議は淡々とクールに進行したが、対馬での泥臭い話し合いで感じた熱気を思い出し、少し物足りなくもあった。来年の韓国開催に向けて、日中韓共同制作の企画も立ち上がったという。同じ土俵に立った今こそ、東アジアの制作者同士の本音がぶつかりあうようなフォーラムを期待したい。 |
事務局 大園百合子
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