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放送文化基金賞の応募方法がWeb申請に変わりました。 |
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【本賞】録音風物誌・いわてスペシャル!
秘謡≪氷口御祝≫を唄い継ぐ中学生たち |
ラジオの民謡番組を担当し始めて間もない頃≪氷口御祝(すがぐちごいわい)≫と出逢い、そのユニークさに圧倒されのめり込んでいった…そんな中、中学生たちがこのシブイ“御祝”に取り組んでいることを知り、益々その興味はふくらんでいった。
地域のお年寄と中学生の程よい“師弟関係”も頬笑ましかった。
≪氷口御祝≫という“郷土の宝”を体に染み込ませた小友(おとも)中出身の生徒たちが大人になり、祝いの席で酒を酌み交わしながら、おじいちゃん・おばあちゃんたちと一緒に唄う姿を想像する。そして50年後、自分たちの孫と一緒に唄っている姿も想像してみる。
みちのく岩手は、未知の奥…
これからも岩手の素晴しい人々と民謡を発掘しつづけていきたい…。 |
IBC岩手放送 関 芳樹
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【優秀賞】FMシアター 髪にふれる |
「高齢社会を豊かに」をテーマに、銀の雫文芸賞が始まって今年でちょうど20年目。その節目にこのようなすばらしい賞をいただき、感激も一入です。
この物語は長崎県のとある町で、長年理髪店をやってきた夫婦が主人公です。脳梗塞で倒れ、仕事に復帰できず悶々とする夫。一方、そんな夫を持て余し始める妻。しかし、長年の情愛が二人を再起へと導く。題名にある「髪にふれる」ことが、理髪業を営んできた人にとって、どんなに大きなことか、ラジオで伝えられたら…そんな思いで演出しました。
もう一つ印象的なのは、妻役の白川さんはじめ、キャストの皆さんが話す魅力溢れる長崎の言葉で、さらに温かなドラマになったことです。この受賞の喜びをキャスト、スタッフの全員で分かち合いたいと思います。 |
NHK 真銅 健嗣
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【番組賞】アキラの地雷博物館 〜元少年兵の選択〜 |
アキ・ラー氏が育てている20人の子どもたち。ハンデをものともせず、バレーボールや自転車で元気に遊び、流暢な英語で外国からの見学者に説明していました。明るく、凛とした姿でした。彼は自分の生き方を貫き、国や子どもたちの未来・安全をなにより求めています。彼に会って、激動の半生をくぐりぬけてきて得たプライドが伝わってきました。
「大丈夫。今、なんでもうれしい。毎日楽しい。」彼が何度も口にしたこの言葉は、今も私に勇気を与えてくれています。
実は、彼は政治的に微妙な立場にあり、4月下旬に別の場所への移転をせざるを得ませんでした。今後、来日した際は関心を持っていただけると幸いです。
協力してくださったすべての皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。 |
東海ラジオ放送 安蒜 豊三
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【番組賞】特別番組 イ・ヒア ショパンの調べ |
先天性四肢障害(膝下が未発達、右手指2本、左手指2本)の韓国人ピアニスト、イ・ヒアをはじめ、番組に登場するのは全て外国籍の方です。番組制作中に出演者の一人、在日華僑の黄莉香は「周りの(日本の)人達の悩みは、私には贅沢な悩みに映る」と話していました。またイ・ヒアは、コンサート来場者に「(指が)足りない悲しみより、指が2本ある喜びを噛み締めています」と語っています。マイノリティの人々には、生きる逞しさ、ハッと気づかされる英知があります。この番組は、自戒の想いもこめて制作しました。今後も、これらの人々の等身大の喜怒哀楽を描き、見つめて行くことで、より良い社会を切り拓くヒントを紹介していきたいと考えています。 |
日経ラジオ社 宮崎 裕一
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