鈴木氏は「テレビから学ぼうとしている視聴者は多いはずで、わかりやすさを優先して媚びたような番組作りが多いのは残念。制作者と視聴者の対話ができていないことが問題ではないか」と話し、山里氏は「沖縄で今、自分が在るのは激しかった戦争を生き延びた人々がいたからこそ…との思いで制作した番組なので、若い中・高校生にぜひ見て欲しかった。そのためコマーシャルなどで切り替えられることのないよう、間やテンポ作りに苦労した」と語った。
山里氏が、鈴木氏に対し、50年を越えるドキュメンタリー作りの情熱はどこからと問いかけたのに対し、「ジャーナリストは、情報というものに対し、常に真の情報は別にあるのではという思いを忘れてはならない。戦後、周囲がガラリと変わった自らの経験を通して、その思いが今も自分を駆り立て、番組を作り続けている」と鈴木氏が応えた。
さらに山里氏は、大先輩の鈴木さんに出会えた喜び、そして憲法9条にまつわる貴重な作品の初公開に立ち会えた喜びを語った。
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