●ファーストプレビュー&トーク
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「家族日和」
下倉 功 氏(日曜映画監督)
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下倉氏は、平日はサラリーマン、休日は映画を撮っているので、自らを日曜映画監督と呼んでいる。下倉氏は会場の制作者に向けて、映像が好きという初心を忘れてもらいたくない、その人にしか表現できないもの、作れないものが必ずあると信じていると語った。また、どこも予算など厳しい状況だと思うが、制作者が拘りをもって取り組んだ作品は、視聴者に必ず伝わり、視聴者はそういう番組を見たいと思っていると語った。 |
●ミニ番組コンテスト入賞作品
参加番組25作品の中から、大賞1本、優秀賞2本、審査員特別賞2本、会場賞1本が選ばれた。 |
<敬称略。同賞はエントリー番号順> |
広瀬川の源流を求めて |
東北放送 長撫ヶ |
100万都市仙台市を流れる広瀬川。重い機材を担ぎ2時間をかけて辿り着いた源流はブナの原生林の中で、ゆっくりと森の息吹を映し出し、緑色に輝いていた。
この源流の美しさ、そして、都会の喧騒の中で生きる様々な生き物の姿をどう表現するかが一番の悩みどころだった。ワンカットに7時間を費やすなど、手間を惜しまず作り上げた映像が評価されたことはカメラマン冥利につきる。同行したアシスタントにも感謝したい。
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●「番組部門」入賞作品
北日本制作者フォーラムでは、独自の企画によりミニ番組とは別に長尺番組(55分以内)の表彰も行っており、9月に第1次審査、10月に最終審査が行われ、大賞1本、優秀賞2本が選ばれた。 |
<敬称略。同賞はエントリー番号順> |

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「制作者フォーラム」の参加を終えて
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下倉 功(日曜映画監督) |
「制作者フォーラム」に参加したことは実に有意義でした。アマチュアの私自身ではありますがプロの現場で働く皆様の作品は私自身を勇気づけてくれたのです。ただ、フォーラムでの発言には現状の問題、例えば制作費の削減等、良い作品がなかなか制作出来ない現状であることも知りました。今回、私が審査員として作品を審査させて頂きましたが、その作家の拘りを中心に審査させて頂きました。やはり作家の魂は画に投影されます。作品は正直です。今後、このフォーラムを通じ若い作家(制作者)の皆様の意見を取り入れた拘りのある作品作りが可能な現場を提供して頂きたく上層部の方々へお願い申し上げます。このフォーラムは違う他局が一緒に言葉を交わせる場です。忌憚の無い意見がもっと出て作家の皆様が会社へ貢献出来る番組作りを目指してほしいものです。可能ならばローカル発信の人気番組が出来ても良いかと思います。若き制作者の皆様、自分しか作れない番組を目指し頑張ってください。 |
もの作りが好き!
ローカルの視点は世界の視点 |
実行委員 森田 榮(青森朝日放送 報道制作局長) |
もの(番組=作品)を作ることが好き。そんなメッセージが伝わればとプログラム冒頭に、サラリーマンをしながら休日を使って映画を撮っている下倉功さんの「家族日和」を上映した。ものを作ることを生業としている制作者フォーラムにどうかと思ったが・・・。
地方局にとってドラマを作るのは、かなり高いハードルだ。でも、休日を使って撮っている人がいる。その熱い気持ちが、若い制作者に伝わればと思い企画をした。
今回の番組審査には、番組部門に32作品、ミニ番組部門に25作品が出品された。どちらの審査でも話が出たのが、違うカテゴリーの作品を同じ土俵で評価するのは、非常に難しいということ。ちなみにミニ番組部門の審査では、4人の審査員の結果が見事にバラけた。その意味では、どの作品も力の入った見ごたえのある作品だった。
2日目の「話題の放送番組を見る会・語る会」の中で、コーディネーターの音さんが「ローカルからの視点が、日本、ひいては世界につながる・・・」と話していたように記憶をしているが、ローカルが元気でなければ、テレビは面白くないといっては言いすぎでしょうか。最後に一次、二次、そしてミニ番組コンテストといい時間を過ごしました。 |