山縣氏はいつも自分らしい役立ち方をしたいと思っている。それは社会的な問題を告発したり、問題提起をするような番組は自分よりもできる制作者がたくさんいらっしゃると思うので、自分は、番組を見た人が元気が出たり、自分にも何か出来るのではないかと勇気がわいたり、人に少しでも優しい気持になる、そういう番組をつくっていきたいと語った。
会場からの“どうしたら日々の仕事の中でこうした長尺の番組つくりができるのか”との問いに―― 地方局では何でも自分でやらないといけないので、長尺番組をつくるためだけに取材に出かけることもできない。そこで、とにかく日々のニュースの中で続けて伝えていこうと考えた。2、3年はとにかく続け、その積み重ねで番組ができていったと思う。1本目で、周りの皆にまず協力を得られる契機となるような作品をつくるのが第一歩…。時間をかけたていねいな番組作りが長尺番組を作れることにつながることがわかってきたと語った。
視聴した番組は見ていて心地よいテンポの作品だったが、編集で一番気を使う点は? との問いに―― 自分の番組作りは、まず“音”と思っていること、音に“画”をあわせるくらいのつもりでテンポを大切にしていると答えた。 |