北海道と東北6県にある全民放とNHK、計40の放送局が協力し、制作者を中心に、約120名の参加があった。 |
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“釜石の奇跡”が教えてくれたこと |
テレビ岩手報道部
菊池 健 |

この度は、「北日本制作者フォーラムinもりおか」のミニ番組部門にて大賞を頂き、誠に有難うございました。今回、出品した作品は、「東日本大震災」を経て“釜石の奇跡”と呼ばれる岩手県釜石市の子どもたちの一連の避難行動を、卒業式を2日後に控えていたある女子中学生の目を通してひも解こうとしたものです。極限の状況下、生死を分けたものが実は紙一重だったことを知るにつけ、地元局として防災・減災に果たすべき役割の重要性を痛感しております。そして、彼らが故郷の再生とどう向き合っていくのか?見守っていきたいと思います。普段、なかなかお目にかかることのない他局、他系列の制作者が一堂に会するこのフォーラムの今後、益々の御発展を祈念し、感謝の言葉に代えさせて頂きます。
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共感と切磋琢磨の気持ちを胸に |
岩手県世話人会代表幹事 君沢 温
(岩手めんこいテレビ) |
昨年の仙台に続いて、今年のフォーラムは広大な被災地を抱える岩手・盛岡での開催となりました。震災から2年半が過ぎても被災地の復興は思うように進んでいません。そこで今年も、地域の放送局が震災と向き合う現状に関してパネルディスカッションを実施し、熱い討論が行われました。又、番組部門大賞も震災と向き合い、風化に抗う強い意志を感じさせる作品が選ばれました。ミニ番組部門も審査員の皆さんを悩ませる力作ぞろい。フォーラム終了後、会社や地域を超えて集った若い制作者の皆さんから「いい刺激を受けた」との声を多く頂き、会の意義を感じました。共感と切磋琢磨の気持ちを胸に、明日の地域を作る番組制作に皆さんが取り組んでくれるものと期待しています。
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双方が試される場 |
ミニ番組コンテスト審査員 斎藤純氏
(作家) |
番組コンテスト(2次審査)とミニ番組コンテストの審査員を仰せつかりました。コンクールというものは我々審査する側が試される場でもあります。緊張感をもって挑みました。
番組コンテストでは東日本大震災を扱ったものが多く、ある意味で安心しました。今後も東日本大震災に目を向けつづけていただきたいと切に願うしだいです。震災以外のテーマの作品にとっては、どうしても不利な状況にならざるを得なかったということもつけ加えておきます。
ミニ番組コンテストは玉石混淆でしたが、ローカル局ならではの底力を垣間見るようで、充分に楽しませていただきました。同じく審査員をつとめられた森達也氏から短い時間の中で示唆に富むお話を聞けたことも収穫でした。
末尾に、事務局をつとめられた各局の担当者に改めて感謝と敬意を表したいと思います。かつて民放局の片隅にいたころ、日本民間放送連盟賞の事務局を経験しましたので、その苦労を少しは知っているつもりです。本当にお疲れさまでした。
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