●ミニ番組コンテスト 入賞作品
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参加番組30本の中から、審査員によって、最優秀賞1本、優秀賞2本、審査員特別賞4本が選ばれた。
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賞 |
受賞者 |
番組名 |
グランプリ |
西田 博文(テレビ宮崎) |
日向ひょっとこ踊りを東北に届け隊 |
準グランプリ |
大倉 聡(長崎放送) |
諏訪の舞台へ 樺島町コッコデショ |
準グランプリ |
山内 駿(沖縄テレビ放送) |
GON GON |
審査員特別賞 |
松崎 美帆(琉球朝日放送) |
海への想い 〜自然写真家うみまーる〜 |
審査員特別賞 |
渡辺 浩之(熊本県民テレビ) |
カメラマン企画「水引」 |
審査員特別賞 |
羽田野雅裕(福岡放送) |
大関・魁皇最多勝!ふるさと直方の絆 |
審査員特別賞 |
江上 浩子(熊本放送) |
ばあちゃんたちのしゃえんば食堂 |
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日向ひょっとこ踊りを東北に届け隊
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テレビ宮崎 制作部 西田博文 |
東北で何か少しでも明るい話題で番組ができないか、という気持ちからこの企画が生まれました。
子供から大人まで合計36名、2泊3日で宮城県と岩手県の7か所で踊りを披露して来ました。集まった被災者の方々も最初は何が始まるのかと眺めていましたが、お囃子が鳴り出し、ひょっとこ踊りが始まると、涙を流しながら笑って頂きました。
同行していた子供達も被災者の笑顔を見て、「ひょっとこ踊りがこんなにも人に幸せにできるんだ」と自分たちが継承している伝統芸能の底力を実感していました。
微力ながら、少しは被災者の方々を元気にすることができたのかなと思います。
これからも遠く離れた九州から東北へ向けてエールを贈ると共に、被災者の方々への復興を心からお祈り致します。
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現場で伝える |
阪南大学教授 曽根英二
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「君は今を取材できるから良いね。僕はもうできない」こんな便りを木村栄文さんから頂いたことがある。大先輩からの便りに恐縮もし、言葉の意味を考えた。栄文さんの名作の数々は「今を伝える挑戦」に満ちていたように思う。その栄文さんが亡くなった今年、福岡での九州制作者フォーラムを見させていただく機会を得た。現場のテレビマンたちがどんな挑戦をやっているか、楽しみであった。グランプリはテレビ宮崎の『日向ひょっとこ踊りを東北に届け隊』で、4人の審査員全員の満票であった。3・11の大震災に元気を伝えようとひょっとこ隊が東北に向かう。同行したカメラが歓迎のカードを掲げて立つ被災地の人たちを捉える。涙ぐむひょっとこ、人ってなんて素敵なんだと思う。同時代人として何を切り取り伝えていくか、現場に立つ九州の後輩たちは元気だと嬉しくなった。 |
フォーラムを終えて |
九州放送映像祭実行委員 中村貴志
(NHK福岡放送局 チーフ・プロデューサー) |
今回で36回目となる「九州放送映像祭」。“ミニ番組コンテスト”では地元で起きた事件の真相に鋭く切り込む硬派な作品から、コント仕立てで地域の話題を楽しく取り上げる作品など、実に個性豊かな30作品が揃いました。その中で、グランプリに選ばれたのは、UMKテレビ宮崎制作の「日向ひょっとこ踊りを東北に届け隊」。地元に古くから伝わる滑稽な「ひょっとこ踊り」を、東北の被災地で披露して、人々に笑って元気になってもらおう・・・という取り組みを紹介するものでした。被災地から遠く離れた九州の地からでもできる事。「支援」は、決して物資だけのものではない、という事を改めて教わった一日でした。
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