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読む・楽しむ 日本賞企画部門特集
日本賞の企画部門の最優秀賞/放送文化基金賞の受賞者へのインタビューを掲載します。

2015年12月16日

インタビュー

第41回「日本賞」教育コンテンツ国際コンクール【企画部門】 最優秀賞企画

『ミーアキャットの冒険』番組完成インタビュー

グリニス・ビアケス・カパ さん

 昨年、日本賞企画部門 最優秀賞/放送文化基金賞を受賞した『ミーアキャットの冒険』が番組として完成し、2015年第42回日本賞の同コンクール期間中に番組が上映されました。
 放送文化基金は、来日した受賞者のグリニス・ビアケス・カパさん(ナミビア放送協会)に番組完成についてインタビューしました。

― まず、放送日と昨年の企画段階では、番組DVDを作成して、小さな村にも配布したいと言っていましたが、その後どのようになりましたか。

グリニス

 初回の放送は、2015年10月14日(水)15時30分、ナミビア放送で行ない、10月17日(土)、午前8時に再放送しました。
 2回目以降については、11月から学校が夏休みに入り、2016年1月には入学や進級の時期に当たるため、子供たちが新しい環境に慣れてくる3月から放送を開始します。
 また、番組のDVDを製作し、学校に赴いて、子供たちが番組を視聴しながらどんな反応を見せるのか、また、私たちが番組に込めた目標は実際に達成されているのか観察しました。
 NBCは、国内の全14地域にある多くの幼稚園に確実に番組を届けられるよう、教育省と連携し、配信部門の設置に向けて熱心に努力しているところです。

― 番組に対する子どもたちの反応は、どうでしたか?

グリニス

 子供たちは、学校では、話を静かに聞き、質問されたときだけ答えるよう教育されているため、初めのうちは恥ずかしがっていました。
 しかし、番組が進むにつれてくつろいだ気持ちになって、アニメーション の主人公・マックスの質問にも反応するようになり、”M(エム)”と言う字の書き方の指導にも慣れていきました。すばらしかったのは、文字、色、形など、番組のセグメントごとに子供たちが反応する様子を確認できたことです。
 歌になると、学校で習った曲のときは一緒に歌っていました。しかし、それまで聴いたことのない曲になると、1回目はじっと聴いていて、2回 目は、詩に合わせて歌おうと試み、3回目になると、大声で一緒に歌っていました。この3~6歳の年齢層では、繰り返しが重要であることが改めて分かりました。

― 番組制作支援のための、当基金の賞金は役立ちましたか?

グリニス

 放送文化基金より授与された制作費は、財政的に大きな意味がありました。スポンサー候補に見せる作品を制作することができましたし、マックスという主人公をあらかじめ子供たちに見せることによって、番組の仕上げに膨大な時間を費やす前に、番組に対する私たちの視点やセンスが正しいのか確認することができました。
 番組配信を完了した今は、さらに良い番組にするにはどのように改善すれ ばよいのか、より多くの人々からコメントや助言を受けることが可能になったため、ナミビアの子供たちに質の高い教育番組を提供することができるでしょう。

 この素晴らしい番組をナミビアで制作する機会を与えてくださった放送文化基金には、重ねてお礼申し上げます。基本的な教育スキルの向上に役立ち、自分の国で慣れ親しんだ仲間から英語を学ぶことが可能になりました。
 ナミビアの子供たちのために制作した今回の作品を誇りに思います。 どうもありがとうございました。

 グリニスさんが、NHKの国際放送NHK WORLD TVのニュース番組NEWSROOM TOKYOのFOCUSコーナーに出演された映像が、こちらから視聴できます。
https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/newsroomtokyo/aired/20151023.html